【永久保存版】地震・台風豪雨で法律家が指摘する「片付けより先に写真を撮るべし」【罹災証明書】

目次

朝起きて恒例の業務メールチェックをしようとパソコンを付けるやいなや、驚きました。

北海道胆振東部地震・西日本豪雨台風災害にて被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。

このブログを日頃から読んで下さっている方々は、「住まい」や「セキスイハイム」といった建物に関心のある方が多いと思います。

そこで今回は、民事法務(相続、遺言)や官公署に対する書類作成が業務である行政書士らしく法律家として「罹災証明書・被災証明書」についてご説明させて頂きます。

被災されているご親戚やお友達などで、このブログをご覧になる環境にない方には是非教えてあげて下さい。

さて、本題に入りますが、まず罹災証明書と被災証明書の違いを解説します。

罹災証明書 制度

家屋が地震・台風・洪水等の自然災害によって、損傷(や火災による被害)を被ったことを市区町村(火災は消防)に証明してもらう制度です(災害対策基本法)。

被災証明書 制度

家屋を除く財産が地震・台風・洪水等の自然災害によって、損傷や火災による被害を被ったことを市区町村に証明してもらう制度です。

この被災証明書は罹災証明書と違って自治体によっては存在しない場合もあるのでご留意下さい。

 

罹災証明書・被災証明書を申請するメリット

罹災証明書のメリット

※以下のメリットは行政や民間が個々で審査することですので、必ずしも受けられるものではありません。

公的支援

  • 罹災した家屋にかかる固定資産税や国民健康保険が一定期間、減税・猶予される
  • 公営住宅・仮設住宅等への優先入居(住宅応急修理制度)。
  • 役所に認定された被害の程度や所得に基づいた被災者生活再建支援金が支給される。
  • 全壊・半壊した住居に対する修復費用を国及び自治体が負担する(住宅応急修理制度)。
  • 350万円の範囲内で所得を考慮し、無利息もしくは年利3%で自治体から融資を受けることができる(災害援護資金)。

民間支援

  • 火災保険や地震保険に加入している場合は保険金を受け取ることができる
  • 無利息や低金利で金融機関から融資を受けることができる場合がある。
  • 私立学校によっては授業料が減額等される場合がある。

被災証明書のメリット

基本的には家屋以外の財産が損傷したことを証明することによって保険金等の恩恵を受けられることになります。

罹災証明書・被災証明書を申請する手順

  1. 罹災証明願(役所で書類をもらうかホームページから印刷する)
  2. 自然災害により被害を被ったことを証明する写真
  3. 認め印

を持って市区町村の役所(火災の場合は消防)に行く。

市区町村によって認定された建築士が調査に来る場合があり、発行には1週間以上かかるとご認識下さい。

なお被災証明書は火災被害であっても消防に申請はせず、当日発行されることもあります。

罹災証明書・被災証明書の注意点

役所には被害を被ったという証明をする必要がありますから、生命の安全が確保できた後、片付ける前にスマホでいいので写真を撮るようにしましょう。

修復した後では損傷したことを写真で証明することが難しくなってしまいますので、徹底して頂ければと思います。

罹災証明書や被災証明書について疑問を相談するには?

  • 家屋のある市区町村の役所
  • 家屋のある道府県行政書士会
  • 近所の行政書士等の法律家

上記のいずれかにご相談下さるのが良いかと思います。

特に各都道府県に存在する行政書士会は、東日本大震災や熊本大地震などで無料で罹災証明書の手続き支援を各都道府県と連携して行ってきた実績がありますので、役所の対応が間に合わない場合はご活用下さい。

それでは余震が頻発しており、まだまだ油断ができないと思いますので、くれぐれもご注意下さい。

政府や自衛隊が命がけで生命及び財産を守るために奔走している今、ひとりの国民として、ひとりの行政書士としてできることを考えこの記事を書かせて頂きました。

災害はいくら政府が優れていても、民間の努力なくしては復興しないものですから、官民一体となって取り組んでいくべきものだと心得ております。

私自身も少しでも被災者の方に役に立てるように有益な情報が御座いましたら発信していく次第です。

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投稿者: 行政書士 坂﨑文哉(sozoku.family-terrace.com)

資格:行政書士、宅地建物取引士、管理業務主任者         思想:浄土真宗本願寺派、孫子                  読書:山岡荘八「徳川家康」、司馬遼太郎「関ヶ原」         尊敬:徳川家康、武田信玄、本願寺顕如              音楽:Mr.Children、すぎやまこういち、キンモクセイ、加山雄三   ハウスメーカーや法律についてわかりやすく記述していきたいと思います。 相続や遺言、入管、建設業許可等を専門としている。

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